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訪問歯科診療 公開日:2026/05/13

【第2回】訪問歯科診療と介護保険|居宅療養管理指導を算定する前に確認すべき3つのチェックポイント

【第2回】訪問歯科診療と介護保険|居宅療養管理指導を算定する前に確認すべき3つのチェックポイント

こんにちは。デンタルサポート訪問サポート担当の野田です。
私は地方エリアでの現場サポートや訪問先営業など、訪問歯科診療の支援業務全般に携わっています。
訪問歯科診療に関するお悩みから問題点を分析し、課題解決のヒントをお伝えします。

筆者画像

院長先生、訪問歯科診療の「介護保険算定」で、こんなお悩みはありませんか?

  • 「訪問歯科診療は行っているが、介護保険算定まで結びついていない」
  • 「居宅療養管理指導の重要性はわかるが、算定するために院内でどう整備すべきかわからない」
  • 「介護保険は手続きが面倒そうなので、とりあえず医療保険だけで対応している」

前回のコラムでは、居宅療養管理指導を算定しないことで生じる「収益の取りこぼし」「ケアマネジャーとの接点の欠如」「患者家族とのトラブル」の3つの損失を取り上げました。なかでも患者様やご家族とのトラブル(書類・費用説明に関するもの)に共通していたのは、説明や書類対応の体制が整わないまま訪問が進んでいたという点です。
本コラムでは、算定開始前に押さえておきたい3つのチェックポイントを整理します。

連載目次
訪問歯科診療と介護保険 算定完全ガイド【全3回】

「算定できない」を防ぐ!開始前に必須の3つのチェックポイント

居宅療養管理指導を算定するには、訪問の前に院内体制を整えることが先決です。まず次の3つのチェックポイントを確認してください。

  • 【1】自院はみなし指定の状態か
  • 【2】算定できる対象患者を把握できているか
  • 【3】説明体制・書類対応フローが整備されているか

チェックポイント1・2は、算定を始めるための前提条件の確認です。この2つが整っていなければ、そもそも算定は成立しません。
チェックポイント3は、算定を継続的かつ安定的に運用するための体制整備です。

【1】自院はみなし指定の状態か

保険医療機関は原則として、介護保険事業者に自動的に指定されています。ただし、みなし指定を辞退している場合は、再申請手続きが必要です。確認せずに算定を進めると、請求が無効になる可能性があります。
※自院の状況がわからない場合は、所在する都道府県の介護保険担当窓口へお問い合わせください。

【2】算定できる対象患者を把握できているか

トラブル事例1
  • 算定漏れが続き、収益が失われる
    A歯科医院では、訪問診療を開始した当初、介護保険が適用される患者様に対しても医療保険で算定を続けていました。その結果、本来得られるはずの収益が漏れていたことが後から発覚しました。

居宅療養管理指導の算定対象は、要介護認定を受けており、在宅で療養している患者様です。
すでに訪問歯科診療を行っている場合は、現在訪問している患者様の中に算定対象者がいるかどうかを確認します。
新患を受け入れる場合は、診療の申し込みを受け付け時に、要介護認定の有無を確認します。
居宅療養管理指導は訪問のたびに算定できる点数です。対象患者の把握が漏れたまま訪問を続けていれば、毎回の訪問で算定の機会を失うことになります。

【3】説明体制・書類対応フローが整備されているか

トラブルを防ぐには、説明体制と書類対応フローが連携して機能することが重要です。

【3-1】スタッフは費用・書類・診療の流れを説明できるか

トラブル事例2
  • 問い合わせに答えられず、医院への不信感を招く
    B歯科医院では、居宅療養管理指導の算定を始めた際に、患者様のご家族から「介護保険が適用されると聞いたが、どういうことか」と電話で問い合わせがありました。対応した外来受付スタッフは制度を理解しておらず、「確認して折り返します」といった対応が続きました。その結果、ご家族から「この医院は大丈夫だろうか」という不安の声が届くようになりました。

多くの場合、患者様やご家族に費用・書類・診療の流れを説明する担当は、歯科衛生士などの訪問スタッフです。しかし、同様の問い合わせが外来スタッフに入ることもあります。
説明体制を整えるとは、訪問・外来を問わず、スタッフ全員が一貫した内容を説明できる状態を指します。加えて、「誰が・誰に・いつ説明するか」を院内で決めておくことも、体制整備の一部です。

【3-2】書類対応フローは決まっているか

トラブル事例3
  • 書類が先に届き、クレームにつながる
    C歯科医院では、初回訪問時の説明・書類対応フローが整備されていませんでした。訪問スタッフが説明する前に書類だけがご家族に届いてしまい、「よくわからない書類が届いた」と患者様やご家族から不信感にもとづくクレームが寄せられました。

説明体制が整っていても、書類対応フローと連携できていなければ、トラブルは防げません。居宅療養管理指導の算定では、場面ごとに必要な書類が異なります。

  • 算定開始前責任者が整備する書類
  • 初回訪問時(新規受け入れ)患者様やご家族に渡す書類
  • 毎回の訪問後記録・報告に必要な書類

このうち、書類対応フローを決めておくべきなのは、「初回訪問時(新規受け入れ)」に渡す書類です。「誰が・何を・誰に・いつ渡すか」を事前に決めておくことが、トラブル防止の基本となります

自院の整備状況をチェックリストで再確認してみましょう

居宅療養管理指導を算定できていない、または算定が安定していない医院に共通しているのは、「院内体制が整っていないこと」です。
つぎのチェックリストで、自院の現状を整理してみましょう。

居宅療養管理指導|算定基盤 整備チェックリスト
  • □ 自院がみなし指定であることを確認している
  • □ 要介護認定を受けている患者様に、介護保険で算定できている
  • □ 新患受け入れ時に、要介護認定の有無を確認することが、受付時の業務として決まっている
  • □ 訪問・外来を問わず、スタッフ全員が一貫した説明をできる体制が整っている
  • □ 費用・書類・診療の流れについて、誰が・誰に・いつ説明するかが決まっている
  • □ 初回訪問時に渡す書類の対応フロー(誰が・何を・誰に・いつ渡すか)が決まっている
チェックが入らなかった項目は、早急に整備が必要なところです。

第3回では、ケアマネジャーに情報提供書を渡すことで定期的に関わる機会が生まれる点について解説します。また、そのようなやり取りが続くことで、紹介や連携にどのようにつながるのかを、具体的な事例をもとに紹介します

自院に合わせた進め方を一緒に整理しませんか

チェックポイントは確認できたが、「何から手をつければよいかわからない」「整備を進めようとしたが、院内だけでは判断できない部分がある」という場合は、ぜひ一度ご相談ください。訪問歯科診療の支援を専門とする担当者が、貴院の状況に合わせた具体的な進め方をご提案します。初回相談は無料です。まずはお気軽にお問い合わせください。


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