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訪問歯科診療 公開日:2024/05/29

【訪問歯科診療】魅力ある歯科医院のポイント教えます

【訪問歯科診療】魅力ある歯科医院のポイント教えます

こんにちは。デンタルサポート訪問サポート担当の野田です。
私は地方エリアでの現場サポートや訪問先営業など、訪問歯科診療の支援業務全般に携わっています。
訪問歯科診療に関するお悩みから問題点を分析し、課題解決のヒントをお伝えします。

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介護施設には多数の歯科関係の営業が来ていることはご存知かと思います。
そのため、選ばれる歯科医院を目指して、接遇マナーの向上を図る勉強会を行っていたり、嚥下内視鏡を使用した嚥下評価を行っていたりなど、差別化を図っているところも多いでしょう。

もし、さまざまな努力をしているのにも関わらず、「今一つ効果がない」「決定打にならない」場合は介護施設のニーズとずれている可能性があります。

そこで、今回は当社に寄せられた介護施設の不満をもとに「介護施設が求めているのはどんな歯科医院なのか」をお伝えします。

協力歯科医院に不満をもっている介護施設は多い

介護施設の考えなどはさまざまではありますが、選ばれる歯科医院には他に負けない特徴があり、介護施設側との関係性も強固なものとなっています。
では、具体的にどのような歯科医院が求められているのでしょうか。

デンタルサポートは、全国の歯科医院や介護施設などにヒアリングを行い、歯科医院のサポートに役立てています(国内34カ所の事業所を展開)。

そのヒアリングでは、多くの歯科医院から「すでに訪問先があるから大丈夫」「関係構築ができているから心配していない」というような声を聞きます。

対する介護施設では「協力歯科医院への不満はあるが、長年の関係性や法人としての付き合いもあるため言いづらい」といった声を多く聞きます。
しかしながら、条件次第では歯科医院の変更を考えている介護施設もあるようです。

このように、歯科医院側はうまくいっているつもりでも、いつの間にか訪問先を失うピンチに陥っている可能性があります。

次項より、介護施設の不満を解消し、成果を出すための方法を一部ですがご紹介します。

不満1「治療が長引いていて治らない」

歯科治療は患者様からは見えにくく、理解が難しい部分が多々あります。
また、患者様の予想以上に時間がかかる治療もあります。

そのため、必要な治療にも関わらず「わざと回数を増やしてお金を取っているのではないか」「技術がないから時間がかかるのではないか」など不信感を持たれてしまうことがあります。
このような場合、治療中断や介護施設へも悪い印象を与えてしまう恐れがあります。

【不満解消のためにやるべきこと】

訪問歯科診療では、患者様だけではなく、関わる方全てに理解していただく必要があります。
そのためには、相手にとってわかりやすい説明を心がけ、質問や疑問を残さないことが重要です。

【対応方法】
  1. 治療開始時
    •  治療計画の説明(治療費や期間の目安なども含む)を行い、患者様・ご家族・介護施設などの確認を取る
  2. 治療中
    •  治療の進捗状況の説明をご家族と密に行う(電話連絡など)
  3. 訪問終了後(治療中)
    •  毎回介護施設へ治療報告を行う

不満2「訪問時間に遅刻されると負担が大きい」

前の訪問先や外来の都合で、やむを得ず、訪問予定時間に遅刻してしまうこともあるかと思います。
その際、介護施設の受け入れについて配慮されていますか。

介護施設では食事や入浴など、スケジュールが細かく決まっています
その中で訪問時間が遅れたらどうでしょうか。

例えば、昼食の時間帯に訪問してしまった場合を考えてみましょう。
介護施設職員や介護スタッフは食事の介助で忙しいのに、訪問歯科の対応をしなければならず、大きな負担となります。
それが度重なれば、介護施設側の歯科医院に対する印象は最悪なものとなるでしょう。

【不満解消のためにやるべきこと】

遅刻することがないよう、余裕のあるスケジュール管理を心掛けましょう。
毎週決まった曜日の決まった時間に訪問することで訪問歯科診療への認知度も上がり、増患へとつながるケースもあります。

やむを得ず、遅刻する場合は、患者様や介護施設の都合を加味した上で訪問するよう調整しましょう。
患者様の中には、外出レクレーションや介護施設内イベント、入浴などを楽しみにしている方も多くいらっしゃいます。
歯科医院の都合でその楽しみを奪うことがないよう配慮することも必要です。

【遅刻の場合の対応方法】
  1. 事前に遅刻の連絡をして、変更時間での受け入れが可能か検討してもらう
  2. 他時間帯への変更を提案する

いずれも患者様・介護施設への配慮を忘れないようにしましょう。

不満3「急患対応をしてもらえない」

介護施設にとって「急な依頼でもすぐに対応してくれる歯科医院は頼りになる」といえます。
しかし、外来の休憩時間に訪問歯科診療を行っている歯科医院も多く、すぐに対応することは困難である場合が多いでしょう。
では、このような場合にどのように対応すれば、介護施設は理解してくれるでしょうか。

【不満解消のためにやるべきこと】

急な依頼の場合は、主に「痛みがある」「相談したい」の2つがあります。
いずれも可能な限り早く対応し、治療や口腔ケアへとつなげることが重要です。

  1. 痛みがある場合
    •  診療が必要な場合が多く、初診であれば、速やかに診療手続きを行います。必要書類の確認や介護施設・ご家族との調整が必要です。
  2. 緊急性はないが、相談したい場合
    •  初回は診療ではなく、検診という形を取ると、早めに対応することができます。
【対応方法】
  1. 訪問時間を可能な限り早く確保する
    •  1日~2日以内が望ましいでしょう。
  2. 訪問スタッフの教育し対応力を高める
    •  スタッフの教育を行うことで、訪問歯科診療に対する知識向上や現場での準備や臨機応変な対応が可能となります。

求められる歯科医院になるためのポイント

今回は当社に寄せられた介護施設の不満をもとに「介護施設から求められている歯科医院」についてご紹介しました。
全ての内容は、介護施設側に配慮した対応をしているかがポイントとなります。
人手不足が深刻な介護施設の負担とならないように密にコミュニケーションを図ることが重要です。
それらを当たり前に行ってくれている歯科医院とそうでない歯科医院とでは、信頼関係に差が生まれるのです。

デンタルサポートの勉強会では、「介護施設が歯科医院に求めるものは何か」を経験豊富なスタッフが指導します。
勉強会の内容は歯科医院のお悩みに合わせてご提案しますので、ご活用いただければ幸いです。

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