Column
コラム
こんにちは。デンタルサポ-ト歯科事業部の髙尾です。
2024年2月14日に開催された「中央社会保険医療協議会 総会(第584回)」において、中医協が答申しました。
来年度の改定では、医療従事者の賃上げに向けた取り組みが目玉となっています。
歯科訪問診療の診療報酬でも、大きな見直しがありましたので、お伝えします。
目次
改定を見て、非常に驚かれた先生も多いのではないでしょうか。
大きな変更点は、歯科訪問診療料の人数が細分化されたことです。
施設での訪問歯科診療は一度に大勢の患者様を診療できるため、国は他の診療科より収益性が高いと想定して調整を図ったことがわかります。
現行では、歯科訪問診療を同一日に1人、9人以下、10人以上の患者(同一建物居住者に限る)に行った場合の3つだけでした。
一方、改定では1人、3人以下、9人以下、19人以下、20人以上と5つに細分化されて、多人数になるほど1人あたりの診療料は低くなっています。
したがって、施設で多数の患者様を診療している歯科医院は対策を講じない限り、改定後は売上ダウンになる可能性が高いでしょう。
では、「今後、訪問歯科診療の売上拡大はできないのか」というと決してそうではありません。
国としては医療費の抑制のため在宅医療を推進していますので、この機会に在宅診療を強化をおすすめします。
自院の外来患者様の年齢層を把握できていますか?
厚生労働省の患者調査「年齢階級別にみた施設の種類別推計患者数(令和2年10月)」によると、調査日の歯科診療所の外来患者の内、65歳以上の患者数が全体の4割以上を占めています。
自院の外来患者の年齢層をきちんと把握することで、今後の経営戦略をどのように立てるべきか明確になります。
もし、自院の年齢層が上記の結果と近いならば、今後は在宅診療に力を入れるべきです。
在宅診療の集患として最も簡単なのは、既存の外来患者から見出す方法です。
なぜなら、自院で診療をしていた患者様であれば、先生との信頼関係は築けているため、スムーズに訪問歯科診療の受診を促すことができるからです。
自院に「定期的に受診されていたのに、通院が途絶えてしまった高齢の患者様」はいらっしゃいませんか?
病気などが原因で通院ができなくなっている可能性があります。
訪問歯科診療の案内を送付するなどアプローチしてみましょう。
前項での調査結果のように自院の患者様が高齢者が多い場合は、今すぐ院内での訪問歯科の広報活動を強化しましょう。
患者様本人だけでなく、ご家族にも認知していただくことができます。
すでに在宅診療を行っている場合は、関わる居宅介護支援事業所のケアマネジャーとの関係構築に努めましょう。
ケアマネジャーと信頼関係があれば、利用者を紹介していただくことが可能です。
では、歯科に関わる問題に直面した際、ケアマネジャーに「相談に乗ってほしい」「利用者を診てもらいたい」と指名される歯科医院になるにはどうすればよいのでしょうか。
ケアマネジャーからのクレームで多いのが「歯科医院都合で訪問日時を何度も変更され、混乱してしまう」「治療報告がなく、利用者の口腔状況の把握ができない」などの連携不足によるものです。
歯科医院とケアマネジャーは「患者様を支える一つのチーム」だと考え、一致協力するが必要です。
このように、密にコミュニケーションを取り、ケアマネジャーの要望を聞き取り、協力する姿勢があれば信頼関係を築くことができるでしょう。
このように来年度の改定は、訪問歯科診療に大きな変化をもたらします。
施設への訪問を中心に拡大してきた歯科医院は、今後の方針など今後の経営戦略の悩みが多いのではないでしょうか。
今後の訪問歯科診療は、今まで以上に「施設と在宅とのバランスを考えた経営戦略が必要となってきます。
この機会に一度ご相談ください(初回相談無料)。
訪問歯科診療にご興味ある先生からもご連絡お待ちしております。
訪問歯科診療サポートはこちら
訪問歯科診療サポートのパイオニアであるデンタルサポートが発行する、歯科医院経営者のためのメールマガジンです。
訪問歯科診療サポート現場における成功事例や、業界最新情報を配信いたします。ぜひご登録ください。