Column
コラム
こんにちは、デンタルサポートの木下です。
訪問歯科診療サポート業務に携わって20年。
北海道・東北・関東・関西・九州で訪問歯科サポート業務を行い、累計4,000回以上の現場経験から感じたことをご紹介したいと思います。
外来診療と訪問歯科診療では、異なる注意点がたくさんあります。
今回は、訪問歯科診療を導入される先生方に向け、基本的な患者様やご家族、施設、地域の皆様との接し方や訪問時のマナーについてお話しします。
これらは、クレームにつながりやすいうえ、歯科医院変更の大きな理由の一つでもありますので、ぜひ参考になさってください。
目次
訪問歯科診療を受けられる患者様は心身に障害を持つ要介護者です。
認知機能が低下されている方も多く、相手を慮る気持ちが必要です。
施設には、医師、看護師、歯科医師、整体師など白衣やスクラブを着た人がたくさん訪問します。
患者様からすると全て同じく見えてしまいますので、まずご自身が歯科医師であることをお伝えしてください。
自己紹介の後はすぐに治療を始めずに、近況を聞いたり、世間話をしたりすると患者様の緊張をほぐすことができます。
患者様の様子を伺いながら、治療をはじめましょう。
訪問歯科診療では、患者様が緊張せずに要望をきちんと言うことができる、治療方針を聞き入れることができる環境をつくることが重要です。
会話をする時は「ゆっくり」「はっきり」「笑顔」で対応しましょう。
患者様はすぐに理解して反応できない場合もありますので、その時は焦らずに少し待ちながら対応しましょう。
決して「急に大きな声を出す」「急がせる」「話を聞くことをあきらめさせる」ことがないように気を付けましょう。
患者様が座っている場合や車いすの場合は、できるだけ目線を同じ高さにして話しをしましょう。
近くに立って話されると、患者様は見下され威圧的に感じる場合があります。
訪問の際は施設のルールに従い、施設の方や他の入居者に迷惑をかけないように配慮しましょう。
初めて訪問する施設には必ず駐車場所の確認を行ってください。
施設玄関付近の駐車場は緊急車両や送迎車が使用します。
なるべく施設駐車場の端に駐車し、邪魔にならないように心掛けましょう。
なお、雨天時は歯科器材の積み下ろしのみ玄関付近で行ってください。
台車を使用する場合は施設内での使用許可を取ります。
施設によっては、台車使用がNGな場合や運搬用エレベーターを案内される場合があります。
エレベーターは扉が閉まるまで確認し、施設入居者が間違えて乗り込まないよう注意してください。
他の入居者の方や施設の方など、お会いする方に必ずあいさつをしましょう。
あいさつがきっかけとなり、気軽に相談してもらえる関係をつくりやすくなります。
訪問途中に食事休憩で飲食店に入る時は、なるべく診療着を脱ぐようにしましょう。
診療着のまま飲食店に入るのは衛生的に問題があります。
もし脱ぐことが難しい場合は上着を羽織るようにしましょう。
喫煙をされる方は、たばこの臭いが残らない工夫が必要です。
診療着にたばこの臭いをまとったままだと、診療拒否をされる患者様がいます。
喫煙時は診療着を脱ぐ、消臭ミストを使用するなどの対応をおすすめします。
休憩中の駐車場所にも配慮が必要です。
特に歯科医院名が表記されている訪問車の場合、自分勝手な駐車をすると、直接的に歯科医院のイメージダウンにつながります。
乱暴な運転も同様なので気を付けましょう。
ご紹介した内容は、患者様やご家族、施設、地域の皆様に不快な思いをさせずに医療サービスを提供するための最低限のマナーとなります。
また、訪問歯科診療は患者様が生活をされている私的な場所にお伺いいたします。
ご自身の大切な方のお宅へお伺いすることと同じに考えていただきたいと思います。
デンタルサポートでは、訪問歯科に関連したサポートメニューが多数ございます。
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