Column
コラム
こんにちは。
デンタルサポート株式会社の丹澤です。
2023年4月26日に国立社会保障・人口問題研究所が「日本の将来推計人口(令和5年推計)」を公表し、世間をざわつかせました。
「日本の将来推計人口」のとおり、ますます加速する超高齢社会において、高齢者医療の需要が増えるのは明白でしょう。
そこで、今回は訪問歯科診療の現状と実施の必要性についてお話します。
目次
日本歯科医師会の調査結果によると、訪問歯科診療を専門としている、または複数の歯科医師を配置し、外来および訪問歯科診療いずれも行う体制を整備している歯科診療所での実施件数が増えてきています。
しかしながら、訪問歯科診療を実施する歯科診療所は全体の21.8%しかなく、都道府県別では、沖縄県が13.6%で最小、長崎県が40.5%で最大となります。
最も多い長崎県でも半数以上の歯科診療所は実施していません。
出典:2040年を見据えた歯科ビジョン-令和における歯科医療の姿-(公益社団法人日本歯科医師会)(最終閲覧日:2023年5月17日)
では、なぜ需要があるにもかかわらず訪問歯科診療を実施する歯科診療所は少ないのでしょうか。
当社にご相談いただく院長先生方は、以下の問題点を挙げられています。
このように、「どう始めればよいのか」「採算が取れるのか」など、訪問歯科診療に関する情報があまりにも少ないことが原因でしょう。
日本の高齢化率は20%を超え、2040年には要介護者が900万人に達するとも予測されています。
出典:高齢化社会の進展と地域経済・社会における課題に関する調査研究報告書(みずほ情報総研株式会社)(最終閲覧日:2023年5月17日)
そもそも、高齢化が進む現在、自院の既存患者の年齢層をご存じですか?
その中に訪問歯科診療が必要になる高齢者が、どのくらいいるのかを把握できていらっしゃいますか?
ここでひとつ、簡単なシミュレーションをしてみましょう。
前述で日本の高齢化率は20%と伝えましたが、75歳以上の要介護率も約20%です。
もし、外来患者数が250人だった場合、75歳の高齢者が50名いると仮定します。
その内の約20%である10名は要介護者の可能性が高く、通院ができずに困っているかもしれません。
最近、通院されていない●●さんは、訪問歯科診療を実施している他院に転院しているのかもしれません・・・
訪問歯科診療をしていなかったために、患者様を他院へ奪われてしまうのは少し悲しいですよね。
また、患者様にとっても長年通い信頼している先生に診てもらえないのは残念なことです。
実際に当社のコールセンターには、患者様から「本当はずっとお世話になっている歯医者さんに診てもらいたいが、訪問歯科診療をやっていないので紹介してもらいたい」などのお問合せをいただいています。
さらには、高齢化が顕著な地方や地域では、訪問歯科診療を取り入れないと患者数が減少し、経営悪化につながる恐れすらあります。
このように、超高齢社会における訪問歯科診療はこれからの歯科医院経営を支える重要な要素であると言えるでしょう。
導入を検討しているのであれば、まず既存患者様の状態を確認することをおすすめします。
来院している高齢者やそのご家族へ医院内でポスター掲示やかかりつけ歯科医として説明・案内することから始めてみてはいかがでしょうか。
さらに、通院しなくなった高齢者に対し、リコール(DM)での啓蒙も有効です。
このように、自院の中で広報活動を行えば、最低限の費用で効果を出すことができるでしょう。
ポスターはデンタルサポートお役立ち資料からダウンロードできます。
今回は、超高齢社会における訪問歯科診療の現状と実施の必要性について、説明いたしました。
「訪問時間をつくる」「スタッフを充足させる」「必要器材を揃える」など訪問歯科を実施するために全てを揃える必要はありません。
まずは、かかりつけ歯科医として、来院してくださる患者様を損失しないためにも「訪問歯科診療を実施できる体制作り」から始めてみてはいかがでしょうか。
デンタルサポートでは訪問歯科診療導入に向けた販促物、説明方法、訪問歯科の基礎知識、必要書類などさまざまなサポートを実施しております。
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