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訪問歯科診療 公開日:2023/03/08

【訪問歯科診療のオペレーション】外来診療との相違点、注意点のまとめ

【訪問歯科診療のオペレーション】外来診療との相違点、注意点のまとめ

こんにちは、デンタルサポート歯科事業部の丹澤です。
デンタルサポートでは、「訪問歯科をこれから始めたい」「訪問歯科の拡大・拡充を目指している」歯科医院へニーズに合わせたサポートをご提案しております。

さて、貴医院での訪問歯科診療のお問い合わせや対応、スケジュール調整など、訪問診療が始まる前の事前準備はどうされていますか?
訪問歯科診療が伸び悩む歯科医院の診療コンサルティングを実施すると、上記のオペレーションが全く機能していないことが多くあります。
今回は、そんな歯科訪問診療のオペレーションについて、外来診療との相違点や注意点をまとめてみました。ぜひ参考になさってください。

訪問歯科診療のオペレーション

ここでは訪問歯科診療オペレーションの重要性を解説します。

訪問歯科診療スタッフの管理と情報共有の重要性

訪問歯科診療は外来とは異なり、管理者の目が届きにくく、訪問に出てしまうとスタッフの管理が非常に難しくなります。
さらに、個々で完結する業務も多いため、改善や見直しがおろそかになりやすいのも事実です。

「なぜ、訪問歯科を取り組んでいるのか」医院としての目標を設定し、訪問チームでの定期ミーティング、症例検討会などを実施しましょう。
医院全体として取り組んでいることをスタッフ間で共有することがとても重要です。

問い合わせ対応時の注意点

訪問歯科診療の問合せ対応時には以下の状況がよく見受けられます。

  • 受付スタッフが訪問のことを理解していないため、確認や調整連絡が必要になり、時間がかかる。
  • 訪問担当者(歯科医師、歯科衛生士など)に任せており、他スタッフが問い合わせに対応できない。
  • ルール作りがされていない。など

訪問歯科患者用の受付表や受付マニュアルを作成し周知しましょう。
受付スタッフの負担軽減や訪問スタッフの業務改善にもつながります。

歯科訪問診療の受付

ここでは、訪問歯科診療の対象者について解説します。
通院が容易な者に対して安易に算定することができないので注意が必要です。

対象となる患者様と判断方法

歯科訪問診療とは、「在宅などにおいて療養を行っており、疾病、傷病のため通院による歯科治療が困難な患者様」が対象となります。

では、歯科訪問診療の対象者かどうか、どのように判断したらよいでしょうか。
お問い合わせいただいた際に、「訪問事由」特に現病歴や既往歴を確認し、対象となるかを判断されることをおすすめします
あくまでも院長や理事長など医院責任者の判断が必要となります

訪問場所や訪問希望日時の確認

訪問場所や希望される日時は確認できていますか?
患者様は、在宅医療や介護サービスなどを受けているケースが多いです。
もし他サービスと重複してしまった場合、時間をロスしたり、スケジュールの再調整が必要となったり、オペレーションに不都合が生じます

在宅患者への確認

在宅患者の場合は、ケアマネージャーのケアプランで介護サービスの利用日時を確認することができます。
必ず他サービス(往診、訪問看護、訪問介護など)の利用日時を確認しましょう。

高齢者施設利用者への確認

高齢者施設の利用者の場合でも必ず都合の良い日時を確認しましょう。
介助や入浴、食事などの時間帯は職員が対応できず、訪問が困難なケースもあります。

各種必要書類と請求方法などの事前説明の必要性

各種必要書類及び請求について、患者様やご家族に十分に説明できていますか。
説明が不十分な場合、トラブルにつながりますので注意が必要です。

訪問歯科診療専用の申込書兼同意書

患者様またはご家族から下記の同意が必要になります

  • 患者の求めに応じた歯科訪問診療である(告示)
  • 歯科訪問診療に基づき継続的な歯科診療が必要と認められた患者に対する当該患者の同意を得た歯科訪問診療である(告示)

そこで、当社では「訪問歯科診療専用の申込書兼同意書」を用意することをおすすめしております

介護保険が必要な施設

居宅及び居宅系施設の場合、介護保険(居宅療養管理指導)での算定となるため、別途「介護サービスの契約書」が必要となります
お問い合わせの際に「訪問場所の種別」「介護保険の有無」を必ず確認しましょう。

請求方法の確認

請求方法についてもトラブルの原因になりやすいので、あらかじめ医院にて選定し、説明しておくことをおすすめします

【トラブル例】

  • 金額が高い、合わない。
  • 引落しにしてほしい。
  • 振込み手数料がかかるのがいやだ。

患者様・問い合わせ者への配慮

お問い合わせは患者様ご本人とは限りません。
患者様のご家族や担当ケアマネージャー、高齢者施設の職員など、いろいろな方からのお問い合わせがあります。
「問い合わせ者と患者様の関係性」や「主訴」を確認し、「どのような治療ができるのか」「診療から請求までの流れ」を説明できるようにしましょう

その他、「誰が・何人で訪問するのか」などもお伝えできると、安心感にもつながります。 (例:歯科医師1名、歯科衛生士1名)

まとめ

今回はオペレーションにまつわる話をさせていただきました。
訪問歯科診療は外来と比べ、手続きや算定条件が複雑です。
そこで、自院の基本マニュアルをつくり、可視化することをおすすめいたします
なお、マニュアルは患者の誘導用と内部オペレーション用と2種類あると効率的です。

デンタルサポートでは、歯科医院用のマニュアル作成や診療コンサルティングも行っておりますので、お気軽にご相談ください。

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