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訪問歯科診療 公開日:2022/12/14

訪問歯科診療がスタートでつまずく3つの要因と市場調査の重要性

訪問歯科診療がスタートでつまずく3つの要因と市場調査の重要性

こんにちは。デンタルサポート歯科事業部の髙尾です。

先日、九州で開業して2年目の先生から「訪問歯科診療を始めたいので、やり方を教えてほしい」というご相談をいただきました。
「外来経験があるので、すぐにできるのではないか」「訪問歯科診療のノウハウだけ教えてほしい」とのこと。

実は外来で成功している歯科医院でも、訪問歯科診療のスタートでつまずいてしまうという要因はここにあります。

そこで今回は「訪問歯科診療がスタートでつまずく3つの要因と市場調査の重要性」についてわかりやすく解説します。

なぜ、外来で成功している歯科医院でも訪問では成果が出せないのか

訪問歯科診療は保険診療のルールで半径16kmという商圏で行います。
したがって、外来とは全く違った商圏になります。
訪問歯科診療のスタートでつまずく大きな原因の一つとして、外来とは異なる商圏に対応できていないことが挙げられます。

ご相談いただいた歯科医院を例に見てみましょう。

相談事例【歯科医院データ】

院長年齢30代後半
開業年数2年
導入理由売上拡大
要 望外来が好調のため、新たに訪問診療チームをつくり、本格的に開始したい。
機材、訪問診療専用車などの購入を検討している。
歯科衛生士も確保していて、必要に応じて増員も可能。

相談事例【問題点】

  1. 外来とは異なる商圏にも関わらず、外来の延長で考えてしまっている
  2. 患者数・施設数・競合医院が不明。訪問についての調査を何もしていないので、人員・機材の適切な配置がわかっていない

スタートしても患者が診られず、投資と収益のバランスが取れず、採算がとれない可能性があります

訪問歯科診療がスタートでつまずく3つの要因

  1. 集患:訪問歯科診療の対象先(高齢者施設など)が少ない
  2. 競合:強い競合医院がいる。競合医院の数が多い
  3. スケジュール:訪問できる曜日・時間が限定的で患者・施設のニーズと合わない

訪問歯科診療の市場調査とは

訪問歯科診療の市場調査とは、対象となる患者数や施設数を把握し、対象先のニーズ分析・競合調査を実施することです
エリア選定や診療機材の必要性、人員構成など営業戦略プランをたてるために重要となります。

ここで注意していただきたいのは、「外来に適した場所が訪問でも集患できるとは限らない」ということです。

多くの歯科医院は、開業する時にはコンサルティング会社に立地や近隣の人口、所得層など細かく調査してもらいます。
しかし、訪問歯科診療を導入する時は市場調査を不要と考え、行わないことが多い傾向があります。

訪問歯科の商圏とは

訪問歯科診療の商圏は、歯科医院から直線距離で16㎞まで離れたエリアになります。
※保険診療適用の場合

訪問歯科診療の市場調査の内容

ここでは、市場調査の内容と判断例について解説します。

①立地(地形)

たとえば、沿岸部・山間部は16km圏の大半が海や山になってしまい、地形的に不向きになることがあります。

訪問歯科診療が地形的に不向きな例。沿岸部と山間部。

②訪問対象になる患者数(在宅)・施設数

たとえば、子育て世代が多い新興住宅地の近くの場合、外来患者が見込めます。
しかし、高齢者が少ないため高齢者施設も少ない可能性があり、その場合は商圏として不向きです。

→①②の調査によって「訪問歯科診療の対象先(高齢者施設など)が少ない」場合、訪問歯科診療の導入を取りやめるなどの判断ができます

③競合調査

訪問歯科診療は、対象の患者や施設などを中心にした16㎞圏内にある訪問歯科診療を実施する医院が競合になります。

  • 高齢者施設の協力歯科医院の有無
  • その施設の協力歯科医院はどのような器材を持っていて、どのような診療をどこまでやってくれるのか
  • 訪問先のスタッフとどのような連携を図っているのか

→③の調査によって「訪問歯科専門チームがあるような強い競合医院がいる」「競合医院の数が多い」場合、訪問歯科診療を始めるかどうかも含め、「医院としてどのレベルのゴール設定をするか」を決めることができます

④施設のニーズ

  • さまざまな治療可能な医院を探している
  • 今来ている歯科医院の訪問日程が定まらずに施設スタッフの時間を考慮してくれる歯科医院を探している
  • 家族が来る土日に訪問してくれる歯科医院を探している
  • 急患の対応ができるならば、患者様を紹介ができる

→④の調査によって「訪問できる曜日・時間が限定的で患者・施設のニーズと合わない」場合、ヒアリングの内容に合わせて、人員配置や医院の体制を事前に調整することができます

市場調査を集患や営業戦略のプランニングに役立てましょう

訪問歯科診療導入理由は、「売上アップ」「地域貢献」「施設基準達成」などさまざまです。
その全てのケースに市場調査が必要という訳ではありません。
また、開業した現在の場所を訪問のために移設するということも現実的ではないでしょう。

しかし、市場調査を行うことで患者・施設のニーズや競合歯科医院の状況がわかります。
これらを把握したうえで、自院での方向性を決めると不要な初期投資をすることなく、戦略的に拡大が狙えるのではないでしょうか

当社の市場調査の結果により「訪問歯科を本格的に導入したい」ということで、体制構築から売上拡大まで長くサポートさせていただくケースや、逆に訪問歯科診療を断念し、外来での自費率アップを狙ったり、分院展開に切り替えたりと方針転換をされたケースもあります。

【デンタルサポートの市場調査の強み】

市場調査は自院で実施することも可能です。
しかし、内容によっては多くの手間や時間、ノウハウが必要なものもあります。

デンタルサポートでは「訪問歯科診療を始めたい」「訪問歯科診療を始めているが拡大可能か知りたい」「競合がどのような取り組みをしているのか知りたい」といった先生方のご要望に応じて、10万円~市場調査のプランをご用意しております。

当社の強みは、全国34箇所に事業所があり、机上のデータ調査だけではなく、実際にケアマネジャーや施設にヒアリングし、生の声をお伝えできることにあります

訪問歯科診療の「市場調査結果報告書」の例

初回無料相談も行っておりますので、何か困りごとや質問がありましたらお気軽にお問い合わせください。

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