Column
コラム
こんにちは。デンタルサポート歯科事業部の萩原です。
訪問歯科診療サポート歴20年。現場サポート、介護施設などへの営業経験を活かし、「訪問歯科を”地域に必要とされる診療”として根付かせる」ことを目標に支援を提供しています。
前回は【トラブルになる前に!ヒヤリハット対策のススメ】シリーズの第一回目として、ヒヤリハットとは何かをお伝えしました。
第二回目は、ヒヤリハットの共有の重要性とその目的について、事例を交えながらお話しします。
■前回のコラムはこちら
訪問歯科診療に潜むリスク「ヒヤリハット」って何?【トラブルになる前に!ヒヤリハット対策のススメ】
目次
訪問歯科診療は、通院が困難な高齢者や障がいのある方にとって、自宅や施設で医療を受けられることは、QOL(生活の質)を保つ上で必要不可欠なサポートです。
しかし、訪問歯科診療の現場は、外来診療と比べて環境の変化が大きく、予期せぬトラブルや事故のリスクも高くなります。
そのため、「ヒヤリ」とした出来事や「ハッ」と気づいた瞬間である「ヒヤリハット」を軽視せず、訪問チーム内で共有し、改善に活かすことが重要です。
このコラムでは、訪問歯科診療におけるヒヤリハットの共有が、「安全性向上」「スタッフのスキルアップ」「患者様や関係者との信頼構築」にどのように寄与するのかを解説します。
ヒヤリハットの共有は、患者様の安全を守るためのリスクマネジメントの第一歩です。
訪問歯科診療では、限られたスペースや設備、患者様の体調、環境要因(照明や騒音など)によって、さまざまなリスクが発生します。
ヒヤリハット事例を早期に共有し、再発防止の策を講じることは、重大事故を未然に防ぐうえで非常に有効です。
事故が起きてから対処するのではなく、ヒヤリハットの段階で問題を発見し修正できるかどうかが、患者様の安全を左右するのです。
ヒヤリハットの共有は、スタッフ個々のスキルアップとチーム全体の学びを深める大切なきっかけとなります。
現場でのトラブルは、特に未経験や習熟度の低いスタッフにとって不安やストレスの原因となりますが、チームで共有し、建設的に対策を話し合うことで、成長のチャンスへと変わります。
「困ったときに相談できる」「一緒に解決策を考えてもらえる」という安心感を得ることで、スタッフは前向きに仕事に取り組むようになるでしょう。
訪問歯科診療では、患者様、ご家族、施設職員など多くの方々と関わるため、信頼関係の構築が非常に重要です。
ヒヤリハット発生時には、関係者への迅速な情報共有と、共に改善策に取り組む姿勢が、信頼関係につながります。
実際、ヒヤリハットの経験から、スタッフが施設に改善の取り組みを報告したところ、「しっかり向き合ってくれるから安心できる」と理解と協力を得ることができた例もあります。
このように、ヒヤリハット事例は信頼を築く手段として活用すべきです。
ヒヤリハットに適切に対応することで、患者様の安全の確保、スタッフのスキルアップ、信頼関係の構築という3つの効果が得られます。
そのためには、ヒヤリハットを適切に報告・共有する仕組みづくりが不可欠です。
具体的には、以下の4点が重要です。
訪問歯科診療において、小さなミスや気づきを共有し、改善する文化が高品質な医療を提供する基盤となります。
ヒヤリハットは「未来を守る手がかり」であり、その活用は患者様の安全確保、スタッフのスキルアップ、訪問先との信頼関係構築に寄与します。
しかし、多忙なスケジュールの中で効果的な共有体制を構築することは簡単ではありません。
そこで、訪問歯科診療サポートで25年の実績を持つ私たちデンタルサポートが、貴院の最適な体制構築を支援し、スタッフ教育(研修や勉強会を実施)をお手伝いいたします。お気軽にお問い合わせください。
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