Column
コラム
こんにちは。デンタルサポートの「歯科採用職人」石田です。
採用コラムでは、採用業務の初心者でもすぐ実践できて、すぐ役立つ情報の発信を心がけていますので、ご一読いただき参考にしていただけたら幸いです。
目次
世間では夏のボーナスが支給されるころです。
退職希望者が出ずにほっとしている先生もいれば、急ぎの欠員採用に追われている院長先生もいらっしゃるでしょう。
退職希望者が出なかった先生は、「今回はたまたま運が良かっただけなのか」、それとも「職場の状態が良かった結果なのか」を、一度確認してみてください。そして、冬も同じ状態を再現できるよう、今回の状況を振り返る機会にしましょう。
急ぎの欠員採用の真っ最中という先生にとっては、「冬のボーナス前に同じことを繰り返さないための準備」を進める機会になります。
「さすがにまだ早いのでは?」と感じる方もいるかもしれません。ただ、早めに動いて後悔したという話は、ほとんど聞きません。むしろ「もっと早く気付いていれば」という声が、現場では圧倒的に多いのが実情です。
院長先生の目線から見ると、退職の申し出はたいてい「突然」に映るでしょう。でも、スタッフ側の動きを追うと、話はずいぶん違います。
退職を決意したスタッフの多くは、ボーナス支給日から逆算して、数か月前には転職活動をスタートさせています。理由はシンプルで、「ボーナスをもらってから辞めるほうが得だ」という判断です。これはスタッフの立場から考えれば、ごく自然な行動です。
さらに市場の動きとして、ボーナス後は転職希望者が一斉に動き出します。その結果、求人数も一時的に増えます。スタッフはこうした「転職しやすい時期」であることも考慮したうえで、動くタイミングを決めています。
実際に「ボーナス支給日に退職を申し出た」スタッフに話を聞いてみると、「決めたのは2〜3か月前で、それから準備していた」というケースは珍しくありません。
院長先生に「突然」に見えるのは、スタッフが進めていた退職の兆候を見落としていたからです。
夏のボーナス前後を思い返したとき、スタッフの様子にこんな変化はなかったでしょうか。
ここでは、私が採用サポートの中でよく見聞きする典型的な兆候を3つに絞ってお伝えします。
「よその職場って、こんな感じらしいですよ」という何気ない一言が、振り返れば退職の兆候だったというケースは珍しくありません。遠回しに「他の医院と同等の待遇に見直してほしい」という意図が込められているからです。
こうした兆候を見逃したり、「うちでは難しい」と後回しにしてしまうと、スタッフが改善を待たずに転職を意識し始めることがあります。
ボーナス前の評価面談で将来の目標や「次のステップ」の話をしても、以前ほど前向きではなくなったと感じることはありませんか。
これは、「この職場で働き続ける未来をイメージできなくなっている兆候」と考えられます。
以前は「いいですよ」と快く動いてくれていたのに、ここ最近は消極的な反応が増えてきた。もちろん体調や個人的な事情の場合もありますが、モチベーションの低下が隠れている可能性があります。
上で挙げた変化は、どれも「この職場への期待が薄れてきた」ことを示しています。だからこそ、早めに対策を講じて、その期待を取り戻すことが重要です。
ここでは、すぐに始められる対策を3つご紹介します。
退職防止策として、私が最初におすすめしているのは、定期的にキャリア面談を設けることです。難しいことは不要で、次の3点を軸に話してみてください。
これらの問いは、スタッフに「自分のことを考えてもらえている」と感じてもらうためのものです。人は、自分のことを真剣に考えてくれる場所を、そう簡単には離れません。面談で出てきた内容をもとに目標を共有し、スタッフが職場での未来のビジョンを描けるようにすることが、在籍継続の大きな動機になります。
ボーナスを「単なる給与の数か月分」ではなく、「今期の評価」と「未来への期待」が込められたものとして伝えましょう。
また、次のボーナスの一部を成長目標とリンクさせる仕組みを取り入れると、冬のボーナスまでのモチベーション維持にもつながります。
「決まったボーナス」で終わらせるのか、それとも「あなたの成長に投資しています。次のステップにも期待しています」と伝えるのか。後者のほうが、スタッフの中に「次も頑張ろう」という気持ちを生みやすいというのが、私の実感です。
具体的な言葉が見つからない場合は、次の3点のうち一つでも盛り込むイメージで伝えると、「未来への投資」として受け取ってもらいやすくなります。
大切なのは、配慮や評価を「している」ことではなく、それが相手に「伝わっている」かどうかです。伝わってこそ、スタッフの安心感と定着意欲につながります。大きな制度変更がなくても、日常のちょっとした行動の積み重ねが、「ここで働き続けたい」という気持ちを育てるのです。
たとえば、次のようなポイントが多くの医院で検討の余地があります。
どの対策をどの順番で進めるのが良いかは、医院ごとの方針や人員構成によって異なります。「うちの場合はどう設計すべきか」を整理したい先生は、お気軽にご相談ください。
キャリア面談、ボーナスの伝え方、日常配慮と評価は、いずれも派手な取り組みではありませんが、この3つを丁寧に続けている医院とそうでない医院では、離職率に明らかな差が生まれていると感じます。
転職が特別なことではなくなった今こそ、「スタッフと真摯に向き合う」という基本が、医院の大きな差別化要因になりつつあるのです。
冬のボーナスの支給まで、今から動けば十分に間に合います。できるところから一歩ずつ取り組んでみてください。
もし一人で進めることに不安を感じる場合は、専門家のサポートを活用することも有効です。
何か気になることや不安な点があれば、些細なことでも当社へお気軽にご相談ください。一緒に「退職者が出にくい、健全な歯科医院づくり」を目指していきましょう。

「4/1転職文化」で逆算する:年度末にエース級スタッフの流出を防ぐ歯科医院のひと工夫(公開日:2026/02/11)
デンタルサポートの求人掲載代行サービスでは、歯科医院の魅力を正確に伝える求人票の作成から面接対応まで一貫してサポートしています。スタッフへのインタビューを通じて求職者が重視するポイントを引き出し、応募意欲を高める求人票に仕上げます。選考の進め方や退職防止に関するアドバイスも、追加費用なしでご提供しています。
採用にお悩みの歯科医院は、ぜひデンタルサポートへご相談ください。歯科採用職人が、貴院の状況に合わせた採用戦略をご提案します。
訪問歯科診療サポートのパイオニアであるデンタルサポートが発行する、歯科医院経営者のためのメールマガジンです。
訪問歯科診療サポート現場における成功事例や、業界最新情報を配信いたします。ぜひご登録ください。