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採用・求人 公開日:2026/02/11

「4/1転職文化」で逆算する:年度末にエース級スタッフの流出を防ぐ歯科医院のひと工夫

「4/1転職文化」で逆算する:年度末にエース級スタッフの流出を防ぐ歯科医院のひと工夫

デンタルサポート、歯科採用職人の石田です。 私たちは歯科医院の院長先生方に向けて、採用活動を格段に向上させるための情報を発信しています。

毎年2月から3月にかけて、多くの医院様から「3月末で退職するエース級スタッフの欠員補充が間に合わない」というご相談をいただきます。
そこで今回は、なぜこの時期に退職が集中するのか、その構造を解き明かし、離職を防止する3つのステップをご紹介します。

「ネガティブ型」と「ポジティブ型」:退職理由の違い

退職対策を整理するには、まず「なぜ辞めるのか」をタイプ別に捉えることが重要です。退職理由は大きく、職場への不満が引き金になるもの(ネガティブ型)と、キャリア形成に向けた計画的なもの(ポジティブ型)の2つに分けられます。

ネガティブ型/ポジティブ型:2つの退職理由

1. ネガティブ型 職場への不満(人間関係、評価、体力面など)が原因で、時期を問わず起こり得る退職です。 2. ポジティブ型 キャリア形成(学び直し、専門性の強化など)のための計画的な退職です。

歯科業界では、「1.ネガティブ型」の退職が時期を問わず起こり得ます。
なお、本コラムでは、年度末に多い「2.ポジティブ型」に焦点を当てます。

スタッフが辞める歯科医院の5つの落とし穴とは

■ネガティブ型退職 参考コラム
スタッフが辞める歯科医院の5つの落とし穴とは?退職理由と防止策を紹介(公開日:2025/03/19)

エース級スタッフほど「4月入職」で動く

問題となるのは、医院の中心的な役割を担うエース級のスタッフほど、不満から衝動的に辞めるのではなく、4月1日の入社を見越して計画的に動く「ポジティブ型」になりやすい点です。このようなスタッフは、あらかじめ転職準備を進めているため、院長が退職届を受け取った時点で、すでに次の勤務先が決まっているケースも多いです。また、後任の採用や業務の引き継ぎ期間を考慮して退職時期を逆算しているため、引き留めるのは非常に難しくなります。
加えて、年度末は全国的に求人が増加するため、人手が足りなくなった際の「新規採用」も難易度が上がりやすくなります。

 離職を防ぎ、定着を促す「3つのステップ」

だからこそ、採用や定着では、問題が起きてから対処するのではなく、4月1日を目標に逆算して考えることが重要です。スタッフの心が離れてしまう前に、医院側が意識的に取り組むべきポイントを時系列に沿って3つのステップで整理します。

【ステップ1】~12月:ステイ面談で残留理由を可視化し、未来を共有する

年末の節目に、ステイ面談(残留する理由の確認や意欲向上を目的とした面談)を設定しましょう。来年度の役割や期待、給与モデル、キャリアの道筋を書面で示します。そのうえで、今後どのように成長していくかを共有しましょう。「ここで成長できるイメージが湧くかどうか」が、ポジティブな転職意欲を抑えることにつながります。

【ステップ2】2~3月:年度末の不満要因を潰し、退職連鎖を防ぐ

(1)有給休暇を「計画取得」に切り替える
年度末は有給休暇の未消化が不満の上位に挙がりやすい時期です。有給休暇を計画的に取得できるよう徹底し、消化率を指標として管理しましょう。取得しきれないスタッフが出る場合は、医院全体で調整・サポートし、国の指針や医院の基準に沿った運用に整えましょう。特に、「3月の一括消化→モチベーション低下→退職」の流れを回避する設計が重要です。

(2)次年度の雇用契約を前倒しで固める
あわせて、次年度の雇用契約書を前倒しで締結しましょう。昇給・役割・期待値を明文化することで、「4/1以降もここで働く」意識が固まり、年度末の離職抑制に直結します。締結時期に決まりはないため、常識の範囲内で前倒ししましょう。

【ステップ3】4月〜:オンボーディングで、「期待」を再確認し、マンネリを防ぐ

新年度は、オンボーディング(新しい期の働き方になじませるための設計)を実施しましょう。新年度のキックオフなどで院長から改めて「期待」を伝え、関係性を再構築する働きかけを行います。これにより、新たなモチベーションを喚起できます。
例えば、小さな担当替えやチェア固定の見直しを行い、現場のわだかまりや日々の悩みの解消を図ります。

まとめ

歯科医院の採用・定着は、「4/1を起点に逆算する」発想が重要です。

年度末退職を防ぐ「残留設計」3つのステップ

1. 年内にステイ面談を実施し、来期の条件や役割を書面で提示して未来を共有する。 2. 有給の計画取得と雇用契約の前倒しを行い、「4月以降も働く」意識を固める。 3. 4月はオンボーディングで改めて期待を伝え、マンネリを防いで関係性を再構築する。

この流れを意識するだけでも、年度末に起こり得るエース級人材の退職リスクを下げやすくなります。「もう時期を逃したかも」と感じる場合でも、今すぐステイ面談だけでも、実施してみてください。
なお、独立開業や家業継承など本人の予定が確定している若手歯科医師の場合は、状況が改善しないこともあります。その際は、退職時期の調整など、医院ダメージを抑える打ち手を検討しましょう。

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